人権について　　　　　　　倉敷市立新田中学校　中桐優香さん

　みなさんは、将来の夢がありますか。私は看護師になりたいとい
う夢があります。

　私は、三歳の頃に手術をして入院したことがあります。

　生後一カ月だった頃、顔に腫瘍が見つかりました。大きな病院で
やっと病名が分かりました。ですが、まだある程度体が大きくなら
ないと手術ができないと告げられたそうです。母は、私が女の子で
顔ということもあり、一刻も早くきれいにしてあげたかった、どう
して元気に正常に産んであげられなかったのかと悩み、手術までの
三年間とても長かったと話してくれました。三歳になり、やっと手
術ができる年齢になりました。小さかった私は、手術が怖くて怖く
て仕方がありませんでした。そんな私をいつも励ましてくれたのが
看護師さんでした。幼い私が怖くないようにいつも笑顔で話しかけ
てくれ、一緒にぬり絵もして遊んでくれました。そのとき、看護師
さんがすごくキラキラ輝いて見えて、「かっこいいなあ。」と、思
いました。その頃から私は、「看護師になりたい。」と、思うよう
になりました。母に看護師になる夢を話したのは、中学校三年生に
なって、進路のことを考え始めたときでした。幼い頃に出会った看
護師さんのことや私が思っていることを母に言うと、
「お母さんの分までなって。」
と、すごくうれしそうに言ってくれました。母は、高校で看護の勉
強をしていました。ですが、友人関係で上手くいかず、あきらめて
しまいました。母は将来の話になるといつも、
「看護師になりたかったなあ。」
と、言います。それを聞くといつも悲しくなりましたが、私の夢を
話し、母の喜ぶ顔を見たとき、「なにがあっても看護師になってみ
せる！」そう決心しました。私が看護師になったとき、胸をはって、
「患者さんを笑顔にすることができる。」と、言えるような看護師
になりたいです。

　私の祖母は、介護の仕事をしています。もう亡くなってしまいま
したが、曾祖母の介護のとき、食事の介助や排泄物の処理など、高
齢者施設でしてきたこと全てが我が家で実践できた。と、話してく
れました。人の役に立ってお礼を言ってもらうのではなく、心から
人の役に立ちたい。そう思います。

　看護師になるためには勉強はもちろんのこと、色々な人との対話
力なども必要です。私は人前に出るのが苦手でとても人見知りをし
てしまいます。ですが看護師は、色々な人と接し、目を見て相手の
様子を観察しなければいけません。それも少しずつなおして、誰と
でも自然に話すことができたらいいなあと思います。看護師になる
ことは決して簡単なことではありません。ですが、どんなにつらい
ことがあっても、自分で決心したことを思い出し、母の夢でもあっ
た看護師になりたいです。そして、私が小さかった頃にしてもらっ
たように患者さんを励まし、勇気を与え、たくさんの人を笑顔にで
きるような看護師になりたいと思います。

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