大切にするということ　　　　　　倉敷市立新田中学校　三上汐音さん

　みなさんは、ちゃんと家族と話をしていますか。私自身もそうなのですが、最近家族と話をする機会が減っているように思います。家族や周りの人と話をするということは、その人達を大切にするということに繋がります。今日楽しかったこと、悲しかったことなどを少しずつでも話をして、話の「きっかけ」を自分から作っていくことが大切だと思います。

　みなさんは、親に対して素っ気ない態度をとってしまったことはないでしょうか。父や母が話しかけてくれて「きっかけ」を作ってくれているのに、それを台無しにしてしまったことはないでしょうか。

　こんなことがありました。私の所属している吹奏楽部のステージから帰った時のことです。その日は、朝早くから丸一日動き回っていたので、とても疲れていました。そんな時に父が、
「今日のステージはどうだった？」
と聞いてきました。それに対して私は、
「今、疲れているから後にして。」
と、怒ったように言ってしまいました。父も母も疲れている中で話しかけてくれているのです。私の場合は、父は朝から夜遅くまで働いて、家族を養ってくれています。母は、仕事で一生懸命働いて、その上、ご飯を作ったり家事もしてくれています。そんな忙しい中で、
「今日はどんなことがあった？」
と聞いてくれ、しかも弱音を吐かず頑張っている父と母を、もっと大切にした方がいいと思います。

　けれど、やはり嫌になる時もあると思います。特に叱られたりした時に、「今からしようと思っていたのに。」や、「ちゃんと頑張っていたのに。」と思うことがあるのではないでしょうか。でもそれも、私達のことを思って言ってくれているのです。私達が、受験の時に苦労しないよう、
「勉強しなさい。」
と言ってくれたり、社会に出た時、他の人に迷惑をかけないように、
「時間を守りなさい。」
と言ってくれます。それは全て、「将来、ちゃんと自立できるように。」と思って言ってくれているのです。叱られたら、嫌な気持ちになると思います。でも、それを聞き流すだけではなく、素直に受け止めることも大切だと思います。

　今回、「大切にする」ということについて考えてみて、改めて大事だと感じたことがあります。それは、自分から出来ることを探して、実行することです。周りの人を大切にするには、自分から話の「きっかけ」を作ったり、自分から手伝えることがないかと探すことが大事だと思います。そしてこれは、家族に限ったことではありません。例えば朝、学校に行く時、地域の方とすれ違ったら、
「おはようございます。」
と自分から挨拶したり、部活の友達や先輩、後輩が困っていたら、自分から声をかけて手伝う。これらは全て、自分の周りの人を大切にするということに繋がります。自分から出来ることを探して実行する。これが周りの人を大切にする第一歩なのではないでしょうか。

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